
一般的なFIREのデメリットに加え沖縄でFIREする際の注意点をまとめた記事です。
FIREのメリットはよく聞きますが、デメリットも知ったうえで様々な選択肢を考えた方が良さそうですね。
FIREとは
Financial Independent Retire Earlyの略で経済的自由を得て早期に会社を退職することの意味
FIREを達成するためには、収入を増やし、支出を減らし、株や不動産などの資産運用をすることが求められます。
日本でFIREを達成した人たちの例を見ると、高収入、倹約化、株や不動産投資の知識が豊富な方が多いです。
目次
FIREのメリット

FIREにはどのようなメリットがあるのでしょうか?
FIREのメリット
- 自由な時間があるため好きなことができる
- 職場の人間関係に悩むことがない
- 好きな場所で生活することができる
日本の働き方は改善されつつありますが、それでも家庭を犠牲にしていたり、職場の人間関係に悩まされていたりする方は少なくありません。転職するのも一つの手段ですが、転職先でどのような人間関係かわからない不安もあります。
その際、働きながら資産運用を行いFIREするという選択肢もあるということを頭にいれておくといいでしょう。
FIRE達成するためには
FIRE達成するためには
- 所得を増やす(給料の高い会社に就職または副業)
- 年間の支出額を減らし資産運用を行う
- 退職した歳から100歳まで生きるための資産を持つ
- お金について勉強する
所得を増やす
所得が高ければ高いほど、その分資産運用に回せるのでFIRE達成に近づきます。実際にFIREを早期に達成している方は給料が全国平均よりも高い人が多いです。
所得が低いと言われている沖縄でも、IT関連の企業や大手企業であれば全国平均以上の収入を得ることは十分可能です。
就職時期によって、大手企業への就職が難しい場合がありますが、常に転職サイトなどを確認し少しでも収入を上げる方法を考えておくとよいでしょう。そのために必要な資格やスキルなどを働きながら身に着けておくことをおススメします。
また、所得が高いところで働くことにより老後の年金(厚生年金)が増えるので少しでも高い給料の職場で働く方がよいでしょう。
年間支出を減らす
高い給料を得ていてもその分使ってしまっていたら、FIRE達成は難しくなってしまいます。
そのため、年間支出を減らし少しでも貯金や資産運用に回すことをおススメします。その際は将来設計を行ったうえで必要な金額を算出するようにしましょう。やみくもに節約をしてしまうと、ストレスが溜まってしまって長続きできない理由の一つになる可能性があります。
固定費である、保険料、住宅費、携帯代などを見直し毎月の支払額を減らすことが一般的には良いとされています。

我が家は、家賃は給与の2割程度に抑え、携帯は格安SIMで契約するなどし収入の6割を貯金や資産運用に回しています。
✅6割貯める方法は以下の記事で紹介しています。
100歳までの資産形成をする
ベストセラーである「LIFE SHIFT~100年時代の人生戦略~」では、今生きている人は100歳まで生きることが当たり前になる世の中になり、働き方やライフスタイルもこれまでと異なってくると説いています
100年歳まで長生きすることはとてもいいことですが、その分の生活費を工面する必要があります。
仮にFIREする年齢が50歳の場合、残りの50年間を生きるための資産が必要という事です。
一般的にFIREをするときによく取り上げられる数字は、25年間の生活費を工面し4%の運用をしながら生活するという考え方です。
残り50年間を400万円で生活すると想定した場合、2億円の貯金を50歳までに貯めて残りの50年間は貯金を切り崩して生活するという考え方もありますが、FIREでは株式投資で年間400万円の不労所得を確保し退職することを推奨しています。
現在の年間生活費が400万円の場合、400万円×25年=1億円の資産形成し毎年4%の資産運用で400万円の不労所得を得ながら生活ができるということになります。
25年の生活費と4%の資産運用という数字は米国の物価上昇率などを参考にしているため、日本は参考にならないという意見もあるようです。
お金について学ぶ
資産形成をするためには、お金について日々勉強し必要であればすぐに行動に移す必要があります。
FIRE達成のための資産形成で必要なことは、高い給料をもらい、できる限り質素な生活を送り、余ったお金を運用することがです。
そのためには、給料が高い会社へ転職したり、副業を始めてみたりする必要があります。
しかし、転職活動や副業、株式運用など周りに行っている人がいないからと始めることをためらってしまう人や考えたこともない人が多いのではないでしょうか?
お金について学び行動することでFIREに近づくことができます。
また、今ではわかりやすく説明している書籍やYouTubeなどがたくさんあるのでベストセラーなどからまずは読むことをお勧めします。
ベストセラー本
最近ではSNS上で様々な情報を得ることができますが、信ぴょう性を確かめるために専門書をよんだり専門家の記事を読むことをお勧めします。特に、All Aboutoマネーというサイトは様々なお金の専門家の意見をみることができるので参考になるでしょう。

私はFP3級の資格取得に向けて現在勉強中ですが、いざ何かあったときに活かせる知識ばかりなのでFPの勉強をするのもおすすめです。

FIREの注意点・デメリット
FIREは米国で考えられたアイディアのため日本の経済成長や年金などは考慮されていないことや、節約や倹約といったライフスタイルを変化させ達成させる必要があります。様々な視点からFIREの注意点やデメリットを考慮しておく必要があります。
今回は、FIREの注意点について専門家たちや私が実感することをまとめてみました。
FIREの注意点
- 贅沢ができない
- 資産運用がうまくいくとは限らない
- 未来の支出は想定できない
- もらえる年金額が下がる
贅沢ができない

平均所得でFIREをしようと思った場合、贅沢な暮らしをせずに、支出を減らして資産運用に回す必要があります。
ブランド品や日々の贅沢を我慢する代わりに働く時間を減らし自由な暮らしを手に入れるというイメージです。
人付き合いや飲み会などを減らしたり、趣味や好きなことを制限しなければならない可能性も出てきてしまいます。
FIRE達成が自由を手に入れる事だったはずなのに、気付けば制限や我慢していることが多かったら本末転倒です。もちろん、一人が好きな方や贅沢をしなくても良いということであれば問題はないと思います。

我が家の場合、自分に本当に必要なものかを判断し、自己投資や生活の質が向上する場合は惜しみなくお金を使いメリハリをつけるようにしました。
資産運用がうまくいくとは限らない
FIRE達成のためには上手に資産運用することが鍵となります。
しかし、必ずしも資産運用がうまくいくという保証はどこにもありません。
株式投資は、購入した株価の価値が上がることで資産が増える方法と、購入した株の配当金で資産が増える方法がありますが、株価が必ず上がるという保証はなく、配当金も急遽廃止になる可能性もあります。
それらを考慮した上で資産形成をしそのリスクにも備えながら暮らして行く必要があるのです。

株式投資は初心者でも始めることは可能ですが、たえず勉強しないといけません。
国が推奨しているiDecoは節税効果があるので、仮に株価が下落してもそれ以外で恩恵を受けることができます。
未来の支出は想定できない
FIREを50歳で達成して100歳まで生きるとした場合、退職してから50年間は不労所得生きていく必要があります。
ここ数年で世界情勢が変わっている中で、50年間の未来を予想するのは難しいですよね。もしかすると、医療の発達で110歳まで生きることが当たり前になる世の中になっている可能性もあります。
50年の間に物価が上がり、同じような生活をしていたとしても支出が増える可能性も大いにあります。
現金預金の場合は、若いうちに貯めていた現金の価値が下がってしまうという可能性もあります。
年金の受給時期が65歳から70歳になる可能性もあります。
常に世の中の状況にアンテナを張っておかないといけません。
FIREは運任せにすると危険ということを念頭に置き、資産運用の勉強をし不労収入を得られるようにしましょう。

我が家は、暮らしの質を高めてしまうと、下げることができないと言われているので、どのような状況になっても柔軟に対応できる暮らしをするようにしています。

もらえる年金の額が減る
日本の年金制度は、会社員として働くことで多くもらうことができます。それは、早く退職してしまうFIREのデメリットでもあります。
日本の年金制度
- 国民年金:全国民が加入することができる年金制度(満額支払うことで年間78万円受給できる)
- 厚生年金:会社員や公務員などが雇用期間中に加入し65歳から受け取りができる制度
- 個人年金:iDeCoや保険など個人で積立て年金を作る制度
厚生年金は働いているときの平均年収や年数に応じて受給できる金額がことなってくるため、早めにFIREすることで厚生年金受給額は低くなってしまいます。
以下は厚生年金計算式である「平均標準報酬月額×5.769/1000×加入月数」をもとに計算した、老後受け取れる厚生年金の月額目安額です。
平均年収/期間 | 10年 | 20年 | 30年 | 40年 |
300万円 | 1.5万円 | 3万円 | 4.5万円 | 6万円 |
400万円 | 1.9万円 | 3.9万円 | 5.8万円 | 7.8万円 |
500万円 | 2.3万円 | 4.7万円 | 7万円 | 9.4万円 |
厚生労働省のHPによると、10年以上の国民年金に加入することで厚生年金、国民年金を受け取ることができるそうです。
沖縄の平均年収(300万円)で30年近く働いた場合に受け取れる厚生年金受給額は月額4万5千円(年額54万円)です。それに国民年金6万5千円(満額支払った場合)を足すと老後は11万円受け取ることができます。
もし、10年でFIREした場合、月額1万5千円(年額18万円)の受給額になります。仮に100歳まで生きた場合、65歳から100歳までの35年間で受け取る金額は1,260万円程の差になります。FIREをせず会社員として働くことで、老後の年金受給額を増やすことができるということです。

会社員は国民年金も会社が半分払ってくれるので、FIREした場合は全額自分で納めないといけないので支出を計算するときに気をつけるようにしましょう。
FIREに向いている人
✅お金の使い方が上手な人
節約が好きな方はもちろん向いていますが、お金をかけることを決めている人もFIREしても生活に困ることはないでしょう。
✅FIRE後も資産運用や世界情勢など継続して勉強できる人
お金のことを学ぶことが好きな人はFIRE後も資産形成や国の制度を取り入れながらうまく生活していけるでしょう。
✅国家資格や手に職を持っている人
未来はいつ大きく変化するかわかりません。そんなときにいざ働こうと思えば働ける資格やスキルをもっておくといいでしょう。
もしくは、動画編集やブログ作成など趣味や楽しみながら働く方法を身につけておくことも一つの方法です。
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