緑色のガウンに身を包み、高校の卒業式に参列した。
名前が呼ばれ、証書を受け取ると帽子についているストラップのような紐を右から左(左から右?記憶が曖昧です)に移動させ、私は晴れて卒業生となった。
みんなで写真を撮り、すぐに帰宅すると卒業パーティーの準備に取り掛かった。
卒業式が終わった後は、学校でパーティーをするのではなく、ホームパーティーを開き、親戚や近所の方々を家に招いておもてなしをするという風習があった。
卒業パーティーには、前のホストファミリーや、協会で仲良くなった方々、インターンシップでお世話になったデイケアの先生たち、ベビーシッターをしていた子どもと両親、ESLの先生、ホストファザーの親戚、本当にたくさんの方々が私の卒業を祝ってくれた。
卒業パーティーは夕方頃には片付けを終え、頂いたプレゼントを開けた。本当にたくさんのプレゼントをもらったが、日本へどうやって送ろうか…という事ばかりを考えていた(笑)
好きな本にメッセージを書いてもらっていたので、片付けを終えて一人でメッセージを読み返した。
行けなかった夏休み旅行
その後、ホストファザーに、シカゴ旅行に行くかどうかは決めたかな?そう尋ねられた。
数日前に、夏休みにシカゴ旅行をするが3万円の費用は出して欲しいとのことだった。
いろいろ考えたが、日本に荷物を送ることなどを考えるとそんな大金私にはなかった。これから日本の家族にお金を送ってもらうにも、もう帰国は間近なのでそんなことして貰えるはずがない…
悩んだ結果、本当にお金がなくて行くのは難しそうだと告げた。
すると、じゃあ前のホストファザーのところで過ごすのはどうかな?という提案を受けたので、前の家族に電話をかけた。
もちろん答えは「オッケー」だった。
とても行きたいのはやまやまだったが、前のホストファザーと暮らせることも少し嬉しかった。
ホストファザーと一緒に暮らすのは1週間程度だった。
6月は過ごしやすシーズンで、サイクリングをしたり、川辺に行ってのんびりしたり、日本へのお土産を買いに行ったり、お父さんと最高の1週間を過ごすことができた。
最終日の夜、「君がいたいのなら、最後までこの家にいてもいいよ。空港へは私が送ってあげるよ。」お父さんにそう告げれらた。
この時もとても凄く悩んだ。後半の数ヶ月を過ごしたお母さんや妹、弟を裏切ってしまうことにならないか…
だけど、お父さんはきっと私を追い出してしまった事を後悔しているのかもしれない…
すぐに答えを出すのが難しかったので、お父さんにはとりあえずホストファミリーに相談するね!と言って話を終えた。